観葉植物の葉っぱや近くの床がベタベタするのはなぜ?原因と対処法
観葉植物の葉や周囲の床がベタベタするのに気付いて、不安に思ったことはありますか?
この状態は観葉植物の健康状態を示す一方で、時には問題を抱えていることもあるため注意も必要です。
そこで本記事では、これらのベタベタが考えられる正体や原因、それに対処する方法について解説します。
筆者自身の経験則(資格も所有)と、読了書籍などの情報を絡めてお伝えしますので、参考にしてください。
観葉植物の葉っぱや床のベタベタの正体とは
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観葉植物の葉っぱや床がベタベタしているのは、植物の健康状態を示す場合もあり、問題を抱えていることもあるため、理解が必要です。
まず本項では、このベタベタが何なのかについて、考えられる3パターンを解説していきます。(下記題材)
- 頻出:カイガラムシが発生した時
- 注意:根腐れなどで枯れそうな時
- 正常:葉から分泌液がでている時
頻出:カイガラムシが発生した時
観葉植物の葉や床がベタベタする原因の一つは、カイガラムシが発生した際の排泄物によるものです。
カイガラムシは植物の葉の裏側や枝の分かれ目などに集まり、そこからベタベタする排泄物を分泌します。
これらが周囲に広がり、表面をベタベタさせ、放置すると黒いカビの発生を誘発することもあります。
カイガラムシの発生による対策としては、定期的な葉の観察、カイガラムシの早期発見とこまめな排除が重要です。
注意:根腐れなどで枯れそうな時
観葉植物の葉や床がベタベタする原因の一つは、根腐れや枯れのサインでもあるというケースも考えられます。
根腐れは、根が過剰な水分や悪い排水状態によってダメージを受け、腐ってしまい進行すると完全に枯れます。
根腐れ後に枯れそうな植物は、水を吸収できず、余分な水分を葉や周囲に放出し、葉は萎れてベタベタする場合もあるのです。
(他の記事では、この記載はほとんど見ないが、筆者の経験上ベタベタしたことがある)
この状態は植物のストレスや健康状態が悪化していることを示す兆候であり、適切な水やり、適切な通気など、環境の整備が必要です。
正常:葉から分泌液がでている時
観葉植物の葉や床がベタベタするのは、植物が自然に分泌する液体によるものの場合もあります。
葉から分泌される物質は、光合成によるもので、自然な状態であることを示す場合もあるのです。
この分泌液は、植物が正常に機能し、環境に適応するための自然なプロセスの一部です。
幹や土の状態(根腐れの兆候)も正常で、白いカイガラムシなどもいない場合も、このケースということもあるでしょう。
葉っぱや床がベタベタしている場合、それが分泌液によるものであるならば、植物は元気であることを示す場合があります。
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観葉植物の葉っぱや床のベタベタの原因や理由
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観葉植物の葉や床がベタベタしていると、多くの方がその原因について気になることでしょう。
そこで本項では、観葉植物がベタベタする(先述の3つのケース)主な原因や理由について解説します。
- カイガラムシ:高温多湿と通気不足
- 根腐れ:過剰な水やりや過剰な湿度
- 分泌液:光合成の時に出てきた糖分
カイガラムシ:高温多湿と通気不足
カイガラムシが発生する原因の一つは、高温多湿な環境と十分な通気のない場所を好むということです。
高温多湿はカイガラムシの増殖を促進し、植物の葉裏から分泌液を出します。
また、風通りなどの通気不足も、カイガラムシが集まりやすくなる原因になります。
(剪定をしたり、植物を密集させすぎないようにするのも、蒸れや湿気防止になるでしょう)
定期的な換気や植物周辺を整理ことで、高温多湿や通気不足を軽減し、カイガラムシの発生を抑制することが重要です。
根腐れ:過剰な水やりや過剰な湿度
観葉植物の根腐れは、植物に過剰な水やりや高い湿度が原因で、根がダメージを受けて腐る状態を指します。
過剰な水やりは根の酸素を奪い過湿状態となり、根が腐敗し、最終的に完全に枯れてしまいます。
高い湿度環境も同様の影響を与え、酸素不足になることで根腐れになるというわけです。
根が腐れると、植物は水を取り込めず余分な水分を葉から放出し、周囲をベタベタさせます。
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分泌液:光合成の時に出てきた糖分
観葉植物のベタベタ感は、植物が光合成中に分泌する糖分による場合もあります。
光合成中、植物は日光エネルギーを使用して二酸化炭素を糖分や栄養素に変えます。
その際、余分な糖分は葉の表面や周囲に分泌され、ベタベタ感をもたらすこともあるというわけです。
この分泌液は自然なことで問題ない場合が多く、光合成が正常に行われていることを示しているともとれるでしょう。
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観葉植物の葉っぱや床のベタベタの対処法
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観葉植物がベタベタの原因は、カイガラムシ・根腐れ・分泌液など説明してきましたが、実際どう対処すればいいのでしょうか?
本項では、カイガラムシや根腐れといった主な要因から、分泌物や環境整備に関する解決策まで、それぞれの対処法を解説します(下記題材)。
- カイガラムシ:環境整備と拭いて除去する
- 根腐れ:水やりと日光と風通しを確認する
- 分泌液:問題ないが根詰まりの可能性あり
カイガラムシ:環境整備と拭いて除去する
カイガラムシに対しては、高温多湿にならないように環境を整えましょう。
そのためには、定期的な換気や風通しの確保(サーキュレーターなども有効)や、適切な日当たりを確保する必要があります。
また、カイガラムシを実際に見つけたら、柔らかい布やティッシュや、葉水と共に拭き取るだけでOKです。
これらにより、カイガラムシやベタベタをその都度除去し、植物を健康な状態に整えます。
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\サーキュレーターのおすすめはこれ/
根腐れ:水やりと日光と風通しを確認する
根腐れを防ぐためにまず、水やりの頻度を確認し、土がしっかり乾いたら水をたっぷり与えます。
直接手で土を触ったり、割り箸を土に挿したり、水やりチェッカーなどで乾き具合を確認するといいでしょう。
また、日当たりや風通しの良い場所に置くことで、根腐れにならないようなサポートとなります。
植物が適切な状態で育つために、定期的なチェックと適切な管理が重要です。
\水やりチェッカーがあると便利/
分泌液:問題ないが根詰まりの可能性あり
観葉植物のベタベタするのが分泌液の場合は、先述しているように自然なことである場合が多いです。
この分泌液は通常問題ありませんが、時に根詰まりを示すこともあります。
根が鉢の中で詰まると、根から吸収できずに植物は余分な糖分を放出し、周囲がベタベタします。
その際、鉢のサイズが小さすぎたり、土が古くなっていたりする場合は、植え替えが必要です。
(鉢底からかなり根がはみ出していたり、水捌けが悪くなったり、水やりしても元気のない状態が続いてる場合、根詰まりの可能性があります)
基本的には植物が元気ならば問題ありませんが、根詰まりの兆候が見られる場合は早期対処を検討しましょう。
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